2016年11月23日 (水)

河村市政の評価をどう見るか―共産党市政アンケート2016

 日本共産党名古屋市会議員団が9月末から市内の60万世帯に配布した「市政アンケート」への返信が、11月21日現在で16,423通となりました。前回の3倍を超え過去最高になりました。

多くの方から貴重なご意見やご要望をいただき、また厳しいご指摘や日本共産党への期待も寄せられました。

現在でも、返信が市役所控室に届いています。12月中には取りまとめて市政のさまざまなデータや資料とともに報告を出す予定で準備を進めています。

 来年4月の名古屋市長選挙に向けて、「河村市政の8年間の評価と市民が求める暮らしを守る市政とは」何かを明らかにしていきたいと思います。

アンケート結果は北区在住の方から寄せていただいた、1600通を一旦まとめてみました。

なお、12月中に議員団でまとめるのは16行政区の結果となります。

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アンケートでは、河村市政に対する評価について、「満足」「ある程度満足」を合わせて37.6%、「大いに不満」「少し不満」は 36.8%と評価が分かれます。

自由記載欄にはたくさんの意見が書かれています。「議員報酬のカット、自ら身をもって改革している」「市民目線で仕事をしてくれている」「思い切った提案をしていてがんばってほしい」など市長を評価する意見が占めています。「市長給与の削減」と議員報酬の半減を実行したことに対する評価も多く、しかし、河村市政に対する評価の中でも見過ごせない点があります。

「敬老パスを維持してくれたから」-「見直し」に道を開いた河村市長。維持させたのは市民の運動

政策面で河村市政を評価する意見は多くはありませんでしたが、その中で、「敬老パス」の維持を評価する記載も見受けられました。しかし、2011年の事業仕分けで「敬老パス」を見直そうとしたのは河村市長でした。事業仕分けの結果、「見直し」という判定を受け、、共産党の本会議質問に対し、市長は「現行を堅持する」とは頑として答弁しませんでした。。

「敬老パスを守れ」と声を上げたのは多くの市民でした。この声に答えるため、私は市議会で、「敬老パスの事業評価を調査すべき」だと求めて、翌年には、6000人の市民アンケート調査が行われました。結果、健康効果のみならず、事業費130億円に対して経済効果が316億円(年間)に上るという結果が明らかとなり、2013年の市長選挙を前に市長は「現行制度を維持する」と公約するに至りました。

敬老パスについて、来年度には「新たな敬老パス制度の在り方の方向性を決定」するスケジュールに上っています。見直しの火種が残っていますので、敬老パス制度の堅持は市民の願いであり、制度の拡充を求めて皆さんと共に力を尽くすことが必要です。

Photo_4「市民税減税をしてくれたから」-じつは大企業富裕層優遇、低所得者には恩恵なしの河村「市民税減税」

少数ですが、市民税減税を挙げた人もおり、改めて「減税」の実態をみてみましょう。

昨年度の市民税5%の減税額は117億円でした。減税額のトップは、個人で393万3000円、企業では1億4600万円も減税されています。減税額トップは「運輸通信業」。リニア新幹線を進める大企業です。リニア新幹線についても、アンケートでお尋ねしていますが、「問題点が多いので中止含め見直し」が26.1%。「わからない」31.1%です。国からはリニア建設に3兆円も公的資金を出してもらい、名古屋市から多額の減税で支援を受け、大企業応援そのものではないでしょうか。

一方で、市民の半数は減税額5000円以下であり、非課税者などには何の恩恵もありません。河村「減税は」大企業富裕層を優遇するもので、格差を広げることにほかなりません。

 市民税減税が始まり3年目に財政局でも総括していますが、結果は「特に効果といえるものはない」というものでした。河村市長は「市民税減税」を一丁目一番の政策と胸を張りますが、市民にとって、「結局、金持ち減税ではないか」「実感がわかない」という意見も寄せられています。実態が分かれば、「減税」は河村市政を評価する要因とはなりえないものです。

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2016年11月14日 (月)

子どもの貧困フォーラムのご案内―

子どもの貧困フォーラムなごや(主催 名古屋市)  

12月9日金曜日 13時~17時30分 今池ガスホール

基調講演

「子どもの貧困問題の現状と対策」

講師 阿部 彩さん 首都大学東京都市教養学部 教授

             子ども・若者貧困研究センター センター長

パネルディスカッション

実践報告「みんなでつなぐ子どもの未来 いま私たちにできること」

参加費は無料です。申込みは インターネットまたは往復はがきで、11月14日現在座席に余裕があります。

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インフルエンザと肺炎球菌ワクチン予防接種の減免・免除制度

11月に入り、気温が下がり寒くなってきています。先日は市役所の職員さんがインフルエンザに罹り休んでいると聞き、インフルエンザや高齢の方が発症すると重篤になるといわれる肺炎球菌のワクチン接種をされる方も増えていると思われます。

この時期、岡田事務所でも「インフルエンザワクチンの助成はどうやって受けるのか」というお問い合わせが多くなります。肺炎球菌ワクチンと合わせてお知らせします。

名古屋市は高齢者を対象とした、「定期インフルエンザ予防接種」「肺炎球菌予防接種」に対し助成を行っています。ぜひ接種する前に、医療機関の窓口で申し出て積極的に予防接種を受けましょう。

インフルエンザ予防接種

65歳以上の方は 自己負担は1,500円です。

○年齢確認できるもの(健康保険証など)を医療機関の窓口で提示してください。

肺炎球菌ワクチン予防接種

65歳以上の方は、自己負担は 4,000円です。

○インフルエンザと同様に、年齢確認できるものを医療機関の窓口に提示してください。

下記の方は、自己負担が免除になります。必要書類(無料で発行)を医療機関に提示してください。

○生活保護受給証明書(区役所民生子ども課・支所で発行)

○市民税非課税確認書(保健所で発行)

○平成28年度介護保険料納入通知書の写し(料金段階が第1~4段階)

○中国残留邦人等に対する支援給付を受けている本人確認書の写し

接種後に申請されても助成は受けられませんので、ご注意くださいね。

2016年10月17日 (月)

介護の負担増が、サービス利用の抑制につながる事実―2015年度決算審議から

                 介護保険制度の改定による影響

 2015年8月から、一部の高齢者については、介護サービスの利用料が2倍になったことにより、サービスの利用抑制が顕著に現れていたことがわかりました。
要介護度別と介護保険料の段階別で利用された、サービスの利用限度額の利用割合を2014年と2015年比較しました。
利用料が1割の群は、サービス利用の伸びは2.2~2.6%。利用料が2割の群の伸びは-0.6~1.2%の伸び、その中でも利用の伸びが低かったのは、要介護度3の方で利用料が2倍となった群でした。

 高齢者福祉の充実や予防対策が進み、結果的にサービスの利用が減るということが、本来の姿ではないでしょうか。利用料や介護保険料を引き上げ、負担が重くサービス利用が抑制されたとすれば、利用抑制による重度化が進むことにならないか、または「介護の社会化」と唱っていた制度が、家族介護や老々介護、または介護地獄という事態に逆戻りするのではないでしょうか。

 負担増が高齢者だけでなく、若年者にとっても大きな問題です。さらに負担増を進めようとする次回の改定は何としてもストップしなければなりません。

ヘルプとデイサービスの基準を緩和した新総合事業は見直しを

 名古屋市は、軽度に認定された方の訪問介護(ヘルプ)と通所介護(デイサービス)について、人員基準や介護報酬を引き下げた「新しい総合事業」(新総合事業)を今年6月にスタートさせました。

これまで同様の訪問、通所サービス以外に、基準緩和型サービス

対象は要支援・介護認定、または基本チェックリストで新総合事業の対象者となった方

予防専門型サービス…これまでと同様の訪問介護・通所介護に相当するサービス

生活支援型訪問サービス、ミニデイ型・運動型通所サービス…これまで介護報酬の7~8割の報酬で、無資格(一定の研修)者

基準緩和した事業への「参入意向」は2~4割程度のみ

新総合事業をスタートする前年の2015年12月8日に、市内の各介護事業所に、この事業に参入する意向があるかについてアンケートを実施しました。

アンケート結果は下記の通りPhoto_6

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訪問介護事業所の 59.6%が「検討中」あるいは「参入意向なし」

通所介護事業所の 74%が「検討中」あるいは「参入意向なし」

この状況で、市は基準緩和したサービスの導入を決定したのでした。

 事業を開始したところでは、生活支援型訪問サービスでは、一定研修を受けた職員の確保がままならず、ヘルパー資格を有する職員がサービスを提供することになり、事業所の運営に支障をきたすのではないかという不安や、6か月という期間限定となったミニデイ型通所サービスでは、事業所が増えない、利用者が集まらないといった問題が起きています

もともと、社会保障費の自然増を抑える目標で削減を進める国の改正によって、サービスが必要な人が専門的サービスを利用できないという問題が起きているのではないでしょうか。

軽度の人だからこそ、重度化しないために、専門的職員による助言やケアプランへの提供などが求められます。「介護事業所団体」や「認知症の方や家族の会」などからも専門職の必要性を求める要請や提言が行われ、厚労省が行った調査結果でも、専門職による助言が必要という結果もあります。

名古屋市は、今年度は「モデル事業」として、新総合事業を始め、11月にはモデル事業の検証を行い、2017年4月に本格実施する予定です。緩和型はできる限り導入しないという選択肢もあります、事業所あるいは利用者の方等の、ご意見をお寄せください。

2016年9月14日 (水)

介護職場の人材不足や負担軽減に「介護ロボット」-9月補正予算

 名古屋市の9月補正予算案は総額で約6000万円。

緑区に建設予定の第3児童相談所の建設費の一部と、中小企業の新商品・サービス開発を促すための補助金、介護ロボット導入のための補助金が計上されています。

 全国的に、介護分野で働く労働者の人材不足は深刻です。否決されましたが3月に日本共産党を含む野党は共同で「介護職員などの処遇改善法案」を提出しました。厚生労働省が進めているのは、「介護ロボット技術の活用により、介護現場の負担軽減を図る」という「介護ロボットの導入」です。

 今回の補正予算の一つ「介護ロボット導入のための補助金」は、2700万円。およそ30の事業所を対象に購入費の全額を国が補助するものです。導入後3年間は介護ロボットの効果について国への報告義務が課せられます。

 介護にかかわる技術革新を否定するものではありませんが、介護分野の離職率が高いことや、人材不足や低い介護報酬のため、他産業よりも低賃金という指摘は、介護保険制度の開始当初からありながらも、昨年度の介護報酬改定では大幅に引き下げれました。

 安倍政権が進める「ニッポン一億総活躍プラン」が、真っ先に企業のロボット開発やロボット購入費などに予算が当てられて、介護で働く人の処遇改善が後回しでは、介護の人材不足の根本的な解決にはなりません。

2016年9月10日 (土)

窓口での判断は重責―新規介護相談の9割はいきいき支援センター 新総合事業がスタート

9日の請願審査では、6月から開始した新総合事業について、「すべての人に要介護認定申請を実施すること、専門職による現行のサービス水準を維持すること」を求める請願の質疑も行いました。

今年4月から7月にかけて、介護の新規相談者は8570人。うち、要介護認定申請(73項目の質問と主治医意見書をもとに認定審査会で介護度が決められる仕組み)を行った人は7411人(86.5%)。あとの1159人(15.5%)は、チェックリスト(38項目の質問で、専門的なサービスが必要か否かを判断する)による判定を受付窓口で行った人です。

Photoチェックリストを受けた人のうち、

  1. 専門的サービスではなく、基準を緩和した訪問サービスや通所サービスの利用となる人は998人(86%)
  2. 専門的サービスも利用できるように要介護認定申請も同時に実施した人は108人(9.3%)
  3. チェックリストを実施した結果、または、後日になって要介護認定をすることになった人43人(3.7%)でした。

また、後日確認したところ、チェックリストをした人の中で、支援が必要でないと判断された人は、10人(0.1%)したということです。チェックリストを見て、皆さんやってみてください。

さて、このチェックリストで専門サービスを受けなくていいのか、受けた方がいいのかという判断を相談者と初めて対面される、いきいき支援センターの判断は重大です。認知症の発症や予後に影響するような状態がないかの判断を迫られることになります。

名古屋市は、ケアマネージャーが相談に乗るから大丈夫、と言いますが、要支援の人の様子見(モニタリング)は3月に1回。新総合事業のサービス利用者は6か月に1回のモニタリングとなります。ケアマネージャーの訪問頻度が極端に少なくてもいいことになっているため、予後が見通せない、利用者の変化を把握し、支援につなぐ判断はされていくでしょうか。ケアマネや事業者の心配はここにあります。名古屋市にその認識を聞きました。

介護保険課長は、「チェックリストのみでは、心配な点はある。そのため、新総合事業対象者に対しても要介護認定申請を勧奨している。今後検証も必要だ」と答弁しました。

検証が必要な制度を、モデルではなく本格実施するのですから、進め方が間違っているのではないでしょうか。

早急に、すべての新規、更新対象者には認定申請と有資格者によるサービスの提供をしていく必要があると述べました。

請願は「国の動向を見る」として「保留(継続審議)」となりましたが、チェックリストを軽度の方の判定の本手段にさせないことが大事です。

国保と介護の請願審査―「国の動向を見極めるため保留」となる

 9月6日、財政福祉委員会が開催され、今年3月に市民から提出されていた、「国民健康保険制度と後期高齢者医療保険制度の改善を求める請願」「介護保険制度の改善を求める請願」の審議で保留となっていた項目について、再度審議しました。

 名古屋市の国保料特別軽減―お知らせの工夫で申請者が少し増える

名古屋市には、国保料を市独自で軽減する制度(特別軽減制度)があります。対象者は低所得で法定減免を受けている人ですが、対象者だと明らかなのに、申請が必要なため、これまで2割前後の人が申請していますが、8割ほどの人は減額を受けていない実態がありました。制度を知らない、申請に行きたくてもいけないが多くいるのではないか、自動的に制度が利用できるようにと請願では求めています。

 名古屋市は、「(対象者だとしても)人によっては申請しない理由もある」として、自動的に軽減する仕組みにしないと説明してきました。しかし、昨年からより「特別軽減制度」がわかるように、お知らせの紙面の工夫をしたことで、申請者が2割から3割に増えました。

申請主義でなく、対象者がすべて減額される仕組みに

「周知を工夫したことで申請者が増えたのであれば、申請しないのは、本人の意志ではなく、知らなかったからではないか」とただすと、周知度を上げることは重要だとしながら、あくまでも必要な人が申請する仕組みを維持するとの答弁でした。

高すぎて払えない国保料の引き下げを求める運動や、保険証がないために医療にかかれない人など大きな社会問題となっている中、国がやっと財政支援を始めました。一方、国民から消費税をとり、儲かっている大企業の法人税は引き下げる国民の暮らしを守るとは正反対の政策では、国保料を引き下げる根本の解決になりません。

引き続き、名古屋市にも保険料の引き下げの工夫について、まだまだやれることはあると、求めていきます。

負担増で困っている高齢者をつかむ努力をしているか

介護の分野でも、請願の採択を求めて質疑しました。介護保険料、サービス利用料の軽減を求める項目では、改めて「昨年8月から、一定額の所得のある人は介護サービスを利用した際の利用料は、1割から2割負担に引き上げられたが、それによって、介護利用を制限することになったなどで困っているという利用者はつかんでいるか」と質しました、「特に苦情などはありません」という答弁。公的な介護事業所を持たない名古屋市には、直接実態をつかむ手段がないため、困っている高齢者の実態を知ることができていないのではないかと考えます。

今、国は2年後の介護保険制度改定に向けて、すべてのサービス利用者の利用料を2割引き上げる議論を展開しています。生存権を保障する国の責務を放棄し、介護は金で買うものとなっている現実を把握しない市に対し、9月議会でもしっかり明らかにしていきます。

2017年度予算編成にあたり河村市長に要望

9日、党市議団は河村市長にたいして、2017年度予算編成にあたっての要望を行いました。

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 安倍政権は参議院選挙中は、国民の暮らしや命にかかわる多くの争点を隠し、選挙が終わると、改憲発議案の検討、沖縄の新基地建設へ向けて、さらに強硬な姿勢をあらわにしています。環境も採算性にも問題の多いリニア建設に対し、JR東海に公的資金を投入し、医療介護の負担増をはじめとした社会保障のさらなる改悪、中小企業の業況判断も悪化している中、業績を上げる大企業には法人税減税をさらに進めるなど、国民だましの暴走が止まりません。

 249項目にわたる、要望の実現は、憲法をくらしに活かし、福祉最優先の市政、防災優先のまちづくり、中小企業が元気な産業都市、アジアと世界の平和に貢献する国際友好都市の実現となるものであり、市長に対し、強く要望しました。

 各議員から特に要望したい項目について、語られました。

私は、貧困の連鎖を断ち切ることが必要だとして、昨年教育委員会が予算要望し、市長が却下した「低所得者の私立高校生への給付型奨学金」の必ず実現と発言しました。市長は奨学金には、関心を示す様子はなく、「なんか子どもで面白いことはないかね」と。

中高生の居場所がない問題として、「児童館が主に小学生が対象であること、東京都杉並区の児童青少年センター『ゆう杉並』のように、上から与えられる居場所ではなく、自分たちで作り運営する施設もあり、名古屋にもつくるよう」求めました。

また、「商店リニューアル助成制度を創設し、古民家や土蔵、空き家などをリフォームして創業する事業者も対象として、歴史的な町並みの保存と活性化に活かす」という要望に、市長は「なかなか渋い要望だ、ええことだ」応じました。

2016年8月31日 (水)

味鋺保育園は公立のままで存続を―党市議団が緊急申し入れ

 名古屋市は2006年に124か所あった公立保育所を、「公立保育所整備計画」に沿って、78ヵ所へ大幅削減する計画を持ち、まずは2021年までに園名も公表し、30か所の民間移管作業を進めています。

 2016年度は新たに4ヵ園の公募を行いました。中村区の二ツ橋保育園に5法人、名東区の梅森坂保育園に3法人、天白区の島田第二保育園は1法人の応募がありましたが、北区の味鋺保育園には応募がありませんでした。複数の法人が説明会に参加していながら、応募がゼロというのは、これまでの公募にはありませんでした。

 現在、再公募に向けて、市内の社会福祉法人100ヵ所以上にアンケートを行い、公募要件を検討し再公募の場合の要件について、味鋺保育園に通われる保護者に説明会が行われる予定です。

そもそもなぜ公立を廃止して民間移管するのか

 2004年の小泉政権下、地方分権の名のもとに、国庫補助金の見直しがされ、公立保育園の国庫補助が廃止されたことで、多く公立保育所を持つ自治体の財政負担が増えたことにあります。

 財源がないのかについての議論はまたしたいと思いますが、保育含め社会保障費は国内総生産GDPに占める割合が欧米諸国に比べて低いのが日本です。

民間移管は子どもにとっても受ける保育所にとっても大きな負担

 2007年に民間移管を始めた当初の公募要件は「市内で3年の保育園運営実績があること」「引き継ぎ保育3か月実施すること」でした。しかし、思うように民間移管が進みませんでした。

 市の方針に対し、「公立保育園を減らさないで」と公立、民間の保護者や保育士がともに民営化反対運動を広げ、2012年に市が、「公立保育所の整備について」の方針を見直しをした際、より実績のある社会福祉法人に受託してもらうために、公募要件は「市内で5年の保育所運営実績がある」「引き継ぎ保育は1年」とし、残る公立保育所には、エリア支援保育所として機能・体制強化も図るとしました。

 大きく78ヵ所まで削減する方針は変わりなく、年間3~4か所の保育所を民間移管する強硬路線は、2年目にして破たん。千種区の保育園は公募しても手を挙げる法人はなく、再公募することに。再公募では「市内で1年」「市外で5年の実績」に要件を下げることで、なんとか引き継ぐ法人が決まりました。

 要件を下げればどうなるか、どこでも同じ保育の質を誇ってきた公立保育園が移管スタートの時点で格差ができることになります。

 移管する社会福祉法人にとって、当然のことながら保育士確保がしやすい、今後も待機児童がいる、建て替えなど当面必要なく、交通の利便性など経営に影響する点で有利なところを選ぶでしょう。市場に任せば当然こうなることはわかるはずです。

 公立で保育するということは、どこに住んでいても保育にかける子どもがいる限り、同じ条件で保育をする、発達を保障するために、自治体が実施義務負うということなのです。公募がなかった時点で味鋺保育園は公立のまま存続すべきであり、財政負担だけを理由に、自治体が子どもの保育を放棄するなど許されません。

P1020625  移管した社会福祉法人に対し、公立が行っていない延長保育や産休明け予約事業、あるいは休日保育など、様々な事業も求めています。民間なら柔軟に多様なサービスをするという幻想を抱き、しかし実態は、保育士を疲弊させていませんか。民間移管した法人の実態調査や要望を聞いていますか。無理な移管を進めていませんか。

 今一度移管計画、立ち止まる必要がありませんか。

 なにより、慣れ親しんだ保育士さんを総入れ替えしてしまうなんて、園児たちにとってどんなに悲しいことでしょうか。一時的な影響でしょうか、どこまで分析していますか。

子ども青少年局に緊急申し入れ

 党市議団は、緊急申し入れを子ども青少年局にしました。局長、部長、および保育担当など8名が対応しました。

 佐藤局長は、申し入れにたいして「味鋺保育園の説明会には3法人が参加していたにもかかわらず、応募がなかったことはびっくりしている」「保護者への説明は丁寧に行う」と言いながらも、計画を止めるわけにいかないと答えるにとどまりました。

 今後、地域に住む味鋺保育園のOBや元保育士さんも、味鋺地域の現状を訴え要望されます。公立保育所の廃止や民間移管がどのような弊害を生みだしているのか、明らかにする必要があります。単園の問題ではなく、全市的な問題として考えていきましょう。

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